2007/05/18

AWAD :: Freudian slip

今日の AWAD の内容は こちら から。
今週のテーマ・・・ not so common eponyms



さて、今日の単語は Freudian slip
潜在意識が明らかになるような、うっかりした失言という意味。
フロイト的失言、とも呼ばれるようです。

これは、精神分析などで知られる、神経学者 Sigmund Freud が由来。
この単語がフロイトと何の関係があるのか良くわかりませんが、
失言は失言でも、深層心理が明らかになるような失言だから?

さて、この Freudian slip の例文が、なんとも笑えない。
'I wish you were here' のつもりが、 'I wish you were her' に!
切ない想いを綴ったはずが・・・こんな間違いはダメです。



さて、次は偉人の名言集、 X-Bonus 。
今日の名言は

The crucial disadvantage of aggression, competitiveness, and skepticism as national characteristics is that these qualities cannot be turned off at five o'clock.
-Margaret Halsey, novelist (1910-1997)

国柄というのはどの国にもあるものですが、
長い時間をかけて作られたそれらの特徴は変わりにくいもの。

2007/05/17

AWAD :: selenography

今日の AWAD の内容は こちら から。
今週のテーマ・・・ not so common eponyms



さて、今日の単語は selenography
天文学の一つで、月の物理的性質を研究する学問とのこと。
月面地理学とか、月理学とも呼ばれるようです。

これは、ギリシャ神話の月の女神 Selene が由来の seleno- と、
writing の意味を持つ -graphy から構成された単語。

英単語では、このように複数の単語からなる合成語が多いですね。
このことは語源の学習がボキャビルに役立つことの証左とも言えます。



さて、次は偉人の名言集、 X-Bonus 。
今日の名言は

Lots of people think they're charitable if they give away their old clothes and things they don't want. It isn't charity to give away things you want to get rid of and it isn't a sacrifice to do things you don't mind doing.
-Myrtle Reed, author (1874-1911)

古着や不用品を寄付することは慈悲深いことだと考える人は多いが、
自分が捨てたいようなものを送ることは慈善活動ではないし、
嫌だと思わないことをしたって、それは自己犠牲ではない。

震災時など、被災地に物品などを送られる方がいらっしゃいます。
災害時だから、必要最小限の生活も苦しいのだろうと思って、
いらなくなった衣類などを送られる例もあるようです。

ただ、自分が要らないものは、多くの場合他人にとっても要らないもの。
それは状況がどうであれ、基本的には変わらないものです。

被災地に物品を送る場合、その収容施設の確保も大変になるそう。
第3者として被災地に何かを送りたい場合は、味気ない気もしますが、
一番身軽で活用しやすい募金が良いようです。

2007/05/16

AWAD :: Alford plea

今日の AWAD の内容は こちら から。
今週のテーマ・・・ not so common eponyms



さて、今日の単語は Alford plea
あくまで無罪を主張しつつ、有罪であると認める、
司法取引の一種ということです。

これは1970年、殺人の罪に問われ裁判を受けた Henry Alford が由来。
計画的殺人である第一級殺人であるとされれば殺人刑となるところを、
より小さな刑となる、第二級殺人の罪を認めることによって回避したそう。

罪を認める形にはなったものの、それはあくまで極刑を避けるためであり、
その矛盾が、この単語の意味にも現れています。



さて、次は偉人の名言集、 X-Bonus 。
今日の名言は

Do I believe God is going to take away my illness when he turned an entirely deaf ear to the six million Jews who went into the gas chambers?
-Karen Armstrong, author (1944- )

神は病気を治してくれる、なんてことを私は信じるのか。
ガス処刑場に向かう600万人のユダヤ人を見殺しにしたというのに。

2007/05/15

AWAD :: penelope

今日の AWAD の内容は こちら から。
今週のテーマ・・・ not so common eponyms



さて、今日の単語は penelope
誠実な妻、という意味だそうです。

これは、ギリシャ神話の Odysseus の妻、Penelope が由来。
トロイ戦争に行った夫を20年間も待ち続け、
その間、男達からの求婚も一切断っていたそうです。

ただ、その断り方がまた奥ゆかしいものでした。

彼女は昼中、義理の父への編み物を編み続けていました。
言い寄る男達には「編み終わったら結婚します」と言っていたのですが、
実は、夜中にその編んだものをほぐしてしまっていたのです。

強行に断ることなく、しかし強い意志で夫を待ち続ける。
そんな彼女の姿を思うと、この単語の意味が実感を帯びてきます。



さて、次は偉人の名言集、 X-Bonus 。
今日の名言は

The reward for conformity was that everyone liked you except yourself.
-Rita Mae Brown, writer (1944- )

従う者に対して、従わせる者が抱く感情は、
決して悪いものではなく、寧ろ心地よいものであるはず。

従う者は、それに応じた施しを受け、
寵愛を受けることもあるかもしれない。

だがしかし、その好意は、
従う者の人間としての本質に向けられたものではない。

TSSMML :: エンベロープ

全然更新していなかった TSSMML についてですが、
勉強も思うように進まず・・・(汗)

ちゃんと期間を区切らなかったことが原因だとは思いますが、
時間があるときに、少しづつ勉強を進めたいと思います。



実は、#TABLE 要素について、
あまりよくわからなかったので、
それについて調べていたら路頭に迷っていたのでした。

この マニュアルを読んでみると、#TABLE についての説明で、

#TABLE [n], <[table]>
エンベロープ用の波形テーブル n にデータを設定する。
signed char の任意長。パラメータの詳細は上に同じ。0~255の256個登録できる。


とあります。



エンベロープって何??
良くわからなかったので、この #TABLE を利用しているコマンドを見ると、

nt[n],[m]
0≦n(0)≦255, 0≦m(0)≦255

ノートエンベロープ。
テーブルn番のデータでノートエンベロープ(キーオン・キーオフのない高速アルペジエータ)をかける。mは1回の変化が起こるまでの時間。mが大きいほど変化はゆっくりになる。いずれかの省略は不可。共に省略、またはmが0の時は機能をOFFにする。

na[n],[m]
0≦n(0)≦255, 0≦m(0)≦255

音量エンベロープ(高速アルペジエータ)。
テーブルn番のデータでエンベロープをかける。mは1回の変化が起こるまでの時間。mが大きいほど変化はゆっくりになる。いずれかの省略は不可。共に省略、またはmが0の時は機能をOFFにする。

とありました。

高速アルペジエータ? ノートエンベロープ? 音量エンベロープ?
エンベロープもわからないのにこんなに色々出てきてもわからないよ?(汗)



取り敢えず、一番重要なエンベロープについて調べることにしました。

このページ に、エンベロープとは何か、ということが、
技術的な側面からわかりやすい記述で載っていました。

エンベロープは一般に包絡線と呼ばれるもので、
音の波形の全体の外形を表すものみたいです。
数学で、変数によって動く関数について包絡線が定まるのと同じですね。

エンベロープにはその形状からいくつかのパラメータで定義でき、
過渡状態のアタック・タイム、ディケイ・タイム、リリース・タイム、
定常状態のサステイン・タイムがあるようです。

これらと TSSMML での #TABLE のパラメータとの関係は、
之だけでは良くわかりませんでした(汗)
ただこのページは非常にわかりやすい記述で、周辺知識も得られます。



ここで高速アルペジエータについても調べておきました。

アルペジエータに関してですが、このサイト によると、

その名のとおり押鍵されている和音(単音でも可)を一音ずつ 一定のテンポで、自動演奏する機構です。

とのこと。

和音を構成する音を同時ではなく時間差で鳴らすことをアルペジオといい、
それを自動で行うのがアルペジエータ、ということみたいです。
高速アルペジエータは、高速でアルペジオを行うんでしょうね。



さて、次のノートエンベロープですが、
このブログエントリ に注釈として記述がありました。
これによると、

二つ(以上)の音を高速で交互に鳴らし、同時に鳴っているように錯覚させる技法

ということだそうです。

これが高速アルペジエータということは、
先ほどのアルペジエータの説明を見たので、納得です。

ただこれがエンベロープとどういう関係があるのか、
正直良くわかりません。



最後の音量エンベロープですが、
こちらのサイト に簡便に説明されていました。
実はエンベロープについても、こちらにさらに詳細な説明がありました。

音量の時間的な変化のことを エンベロープと呼びます。(中略) 音量以外の時間的な変化もエンベロープと呼びます。 つまり、周波数の時間的な変化も、エンベロープと呼びます。音量のエンベロープ、周波数のエンベロープなどと呼んで、区別することができます。

先ほどのエンベロープの説明のページでは、
周波数についてのみ見ていたんですね。

音量も周波数も、ともに時間変化しますから、
横軸を時間、縦軸については音量、周波数のどちらをとったグラフでも、
それぞれの音の波形からエンベロープが定義できる。

音量エンベロープは、縦軸に音量をとった音の波形について、
エンベロープを取ったものということでいいんでしょうか。

こちらについては、エンベロープとの関係がはっきりしましたが、
逆に高速アルペジエータとの関係がはっきりしませんでした。

マニュアルの説明では、
ノートエンベロープがキーオン・キーオフのない高速アルペジエータ、
音量アルペジエータがただの高速アルペジエータと呼ばれるようです。



以上、まだまだわからないところがありますが、
気になるところを色々調べつつ、勉強していきたいと思っています。

2007/05/14

AWAD :: mesmeric

今日の AWAD の内容は こちら から。

今回からまた新しいテーマとなっています。
今週のテーマ・・・ not so common eponyms

Anu さんの今週のテーマに関する解説にもありましたが、
サンドイッチ伯爵の例は、確かに今では有名ですけど、
当の本人は自分の名前がこんなに使われるなんて思いもしなかったかも。



さて、今日の単語は mesmeric
魅惑的な、あるいは催眠術の、という意味ということです。

これは、医師の F.A. Mesmer さんが、
”動物磁気説”と呼ばれる、
催眠治療の方法を見つけたことに由来するとのこと。

催眠治療なんて、今ではトンデモ科学にされちゃいそうですが、
当時はそれなりに重宝されたのかもしれません。
動物磁気説自体は、後の催眠術につながっていったそうです。



さて、次は偉人の名言集、 X-Bonus 。
今日の名言は

The fundamental delusion of humanity is to suppose that I am here and you are out there.
-Yasutani Roshi, Zen master (1885-1973)

自分と他人が別のものという考えを捨てた瞬間、
受け入れられるものがあるのかもしれません。

2007/05/13

雑談 :: イチローが通訳を利用する理由

さて、また雑談いきます。



Yahoo!ニュースに、
イチロー、英語ペラペラなのに通訳を使う理由は?
という記事がありました。

アメリカ生活も長く、英語も不自由なく使用できるはずなのに、
メッセージを発するときに、なぜ未だ通訳を通すのだろうか、
という内容です。

記事中では、イチロー選手が通訳を利用する理由として、
誤解を招かないようにしたり、メディアとの距離を保つため、
という地元紙の主張を挙げています。

また年間最多安打新記録の樹立時には英語でスピーチしたことを受け、
安易に英語を使わないのはファンや選手への敬意の表れとしています。

確かに、いくら英語漬けの生活が日常的に長く続いているとはいえ、
ネイティブではないこともあり、細かい表現のニュアンスなど、
正確に伝えきれない可能性もあるかもしれません。

日本語での会見でも、言葉を選んで発しているイチロー選手のこと、
メディアコントロールの側面も多分に考えられることではあります。



ところで以前、日本のとある大きな通信会社の地方支社のトップが、
外国のメディアにインタビューを受けている映像を見た事があります。

そのインタビューでは、外国メディア側は英語を使用し、通訳なし。
日本企業のトップは、通訳担当者を伴って受け答えをしていました。

外国メディア側は英語で質問し、日本企業のトップは日本語で返す。
そして通訳が日本語を英語に直ちに翻訳してメディアに伝える。

ごくごく普通の通訳の光景に見えますが、
当然あるはずのプロセスが、一つ抜けているのにお気づきでしょうか。

そう、外国メディアの質問を日本語に翻訳するという過程がありません。
日本企業のトップは、英語の質問を自ら解釈して、
通訳を通すことなく、即座に日本語で返答していたのです。



この光景を目にしたとき、非常に衝撃を受けました。

英語から日本語への翻訳のプロセスだけでも、通訳を介さないのは、
単純にコミュニケーションの迅速化につながるのは確かです。
でも、ここにはそれ以上のアドバンテージを感じました。

”あなたは私の話す日本語を理解できないが、
私はあなたの話す英語を理解できる”
単純に一つのプロセスを省いただけなのに、
上記の事実が、直接ではなく、
しかしあからさまに示される。

ビジネスでの共通語・英語ではなく日本語を話すことで、
日本人としてのアイデンティティーを示すだけでなく、
欧米だけが世界の全てではない、という暗黙の主張となる。

深読みしすぎかもしれませんが、これは恐ろしいほどの衝撃でした。



話は戻って、使えるはずの英語を滅多に使わないイチロー選手。

ワールドベースボールクラシックでも、
世界、とりわけアメリカに目にもの見せてやる、
といった気迫が感じられました。

メジャーという場に身を置き、メジャーに敬意を払いつつ、
日本野球、日本人であることの誇りも誰よりも高い。

イチロー選手が安易に英語を使わない理由。
もしかすると、こうした誇りに基づくものなのかもしれません。