2007/07/21

AWAD :: resipiscent

今日の AWAD の内容は こちら から。
今週のテーマ・・・ Words from the writing of Judge Bruce M. Selya



さて、今日の単語は resipiscent
改心した、という意味。

語源は、to recover one's senses を意味するラテン語 resipiscere 。
これは again の意味の re- と、to taste、to know の意味の sapere から。

Selya さんの法律文章の独特さは以前からお伝えしていますが、
その事に対しては必ずしも肯定的な意見の人ばかりではないようです。
今日の例文は、もしかしたらそんな方々に向けた文章なのかも?

私は書きすぎ、引用しすぎの常習犯である。だが少なくとも私は心を改めた常習犯だ。もっとさっさと要点を言ったり、書き手が一連の引用判例集から紡ぎあげた安心毛布を捨て去ったりするには訓練が必要だが、結局たどり着いた意見は、私たちは判事としてはその仕事に専念しなければならないということだ。




さて、次は偉人の名言集、 X-Bonus 。
今日の名言は
If you want something really important to be done you must not merely satisfy the reason, you must move the heart also.
-Mahatma Gandhi (1869-1948)

本当に重要なことの実現を望むなら、単にその動機を満たすだけではなく、
心も一緒に動かさなければいけない。

2007/07/19

AWAD :: haboob

今日の AWAD の内容は こちら から。
今週のテーマ・・・ Words from the writing of Judge Bruce M. Selya



さて、今日の単語は haboob
特にスーダンにおける、強烈な風塵や砂嵐、という意味。

語源は、アラビア語で strong wind を意味する habub です。

今日の例文も、裁判関連のものとは思えないほど、
比喩がふんだんに使われた文章になっています。

上訴人が、獰猛な砂嵐のごとく苦心して表現しようとしていることは、
穏やかなそよ風にもならないようなことである。
私見だが、その家は卓越風にも十分に耐えられるほどに頑丈だ。


こういう文書も、あってもいい、かな?(笑)



さて、次は偉人の名言集、 X-Bonus 。
今日の名言は
Where is the wisdom we have lost in knowledge? Where is the knowledge we have lost in information?
-T. S. Eliot (1888-1965)

知識の中からなくしてしまった知恵はどこにいった?
情報の中からなくしてしまった知識はどこにいった?

そして、全てなくなったときには、
その取り戻し方はおろか、
なくしたことさえ、わからなくなっているのかもしれない。

AWAD :: pastiche

今日の AWAD の内容は こちら から。
今週のテーマ・・・ Words from the writing of Judge Bruce M. Selya



さて、今日の単語は pastiche
文学や音楽、演劇などの芸術作品で、他の芸術家の模倣をした作品、
また色々なところからのちぐはぐな部分の寄せ集め、という意味とのこと。

語源は、俗ラテン語で pasty の意味の pasticium 。
さらにこれは、後期ラテン語で dough の意味の pasta からきた語です。
練り粉もある意味、寄せ集めですよね。



さて、次は偉人の名言集、 X-Bonus 。
今日の名言は

Appeal, v.t. In law, to put the dice into the box for another throw.
-Ambrose Bierce, The Devil's Dictionary (1906)

Appeal 【他動詞】
法律で、さいころを次の一投に備えて箱に入れておくこと。

上訴、人によっては、
シミュレーションゲームの次ターン、といったところなのかも。

2007/07/18

AWAD :: pleochroic

今日の AWAD の内容は こちら から。
今週のテーマ・・・ Words from the writing of Judge Bruce M. Selya



さて、今日の単語は pleochroic
異なった方向から見ると違う色を見せる、という意味とのこと。

これはギリシャ語で more を意味する pleo- と、
having a color を意味する -chroic から。

ところで、今週の例文は、
Selya さんが書かれた判決理由文からとられているのですが、
今日の文章も、法的な文章としては少し変わった文章です。

The plaintiffs cloaked this theory in pleochroic raiment


まるで小説のようですね。



さて、次は偉人の名言集、 X-Bonus 。
今日の名言は
Conceal a flaw, and the world will imagine the worst.
-Martial (Marcus Valerius Martialis)

欠陥を隠しでもしてみろ、世間は最悪なことを想像するぞ。

2007/07/17

AWAD :: aposematic

今日の AWAD の内容は こちら から。

今回からまた新しいテーマとなっています。
今週のテーマ・・・ Words from the writing of Judge Bruce M. Selya

今週は AWAD 恒例、Guest Wordsmith の登場。
米国第一巡回区連邦控訴裁判所上級判事 Bruce M. Selya さんです。

Wikipedia の Selya さんの 項目 でも触れられていますが、
Selya さんは、判決理由の文体の独特さで知られているそうです。
メルマガ冒頭でご自身が語られている内容からも、なんとなくわかる気がします。

きっと、根っからの言葉好きなんですね。



ところで、Anu さんは旅行中とのこと。どこに行かれているのでしょう?
お土産話に期待したいですね。



さて、今日の単語は aposematic
警告や警報の役割をする、という意味とのこと。

これはギリシャ語で away、off を意味する apo- と、
serving as a sign of danger を意味する sematic から。

またこの語は特に、明るい色や模様などの昆虫の特徴に関して使われるそう。
これらの特徴は、自分には毒があるかもよ、と相手に警告する効果があり、
それによって他の昆虫に捕食されるのを防いでいるんですよね。



さて、次は偉人の名言集、 X-Bonus 。
今日の名言は

I shall allow no man to belittle my soul by making me hate him.
-Booker T. Washington (1856-1915)

誰であれ、私に憎悪を抱かせるなどという方法で、
私の精神を軽く扱わせるわけには行かない。

感情と論理、自らのコントロールが及ぶのは後者のみだとすれば、
前者に言動が支配されていれば、時に相手の思う壺となりかねない。